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Posted by みやchan運営事務局  at 

2013年02月21日

本来の姿。

1998年8月21日。

全国高等学校野球選手権大会準決勝、横浜高校対明徳義塾高校の対戦。

こんにちは、津田です。

覚えている方も多いでしょうが、前日のPL学園との対戦で250球を投げ抜いたエース松坂を休養させ温存する横浜高校に対して、同年選抜の決勝両校撃破の記録がかかっていた明徳義塾高校。

8回表時点で6-0明徳リード。

どちらも勢いのあるチーム同士の戦いに、大袈裟でなく当時日本中が注目していました。

結果、6-7xで横浜高校の劇的な逆転サヨナラ勝ち。

後で知ったのですが、驚いたのは敗戦濃厚のムードが漂った横浜側ベンチで監督が言った一言。

『あとはお前達の好きなように、思いっきり甲子園を楽しんでこい!』

精神的、身体的に委縮してしまっている極度の状況であろうときに敢えて楽しむ事を指示した監督。

ある程度開き直りもあったでしょうが、結果的にその緊張感から解放された事で本来の伸びやかなプレーが存分に発揮出来たのかも知れません。


一般的に人は不安や恐怖を感じると筋活動に融通が利かず硬くなり、動けなくなります。

一見ごく当たり前の事の様ですが、動作訓練と言う言葉は時にそれを見失わせます。

失認、知覚鈍麻、痛みなど障害の原因は様々であったとしても、安易に『正しい』動作パターンを追いすぎると、返ってその方の心理的な現状を見失いリスクを増大させやしないか。

楽しい時間を提供する事がその方の本来の姿を映し出すきっかけになるとすれば、それは私たちの最善かつ最低限の取り組みなのかも知れません。

ただ、見誤った『楽しい』はいい加減と紙一重。  

監督の決断の素晴らしさはここに有るような気がします。

  


Posted by 自立援助協会スタッフ  at 23:53Comments(0)