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Posted by みやchan運営事務局  at 

2013年05月23日

過ち。

『原発不明癌、骨転移。余命三カ月』

ちょっと調子が悪いと言っていた父が、病院で受けた診断がこれでした。

『それは、つまり、三カ月で命が終わるってこっちゃろかい先生?』

初めて見た父の動揺した姿と、それに気付かないように振る舞う私たち家族。

なぜか、悲壮な雰囲気を作ってはいけないとその場にいた家族全員が、強く感じていました。

三カ月後。
なるべく《普段通り》のままで、気丈に振る舞う父。

痛みに耐えつつも弱音も吐かず、ただ淡々と自分の状態を話すだけ。

『今日は来んとか?』

遊びたい盛りなのに文句を言わず、三カ月ずっと見舞いに付き添ってくれていたチビを気遣い、1日くらいはとその日は行きませんでした。

その翌々日、様態が急変し意識が無くなります。

可愛がっていたチビの顔を見るのを待たずに、そのまま翌週に他界しました。

《親不孝者が》

一生続くであろう後悔の念。

これまで、ターミナルケアの一環として幾人かの利用者さんを担当させて頂きました。

癌、余命、家族、そして死。

教科書的に学ぶのとそれは全く違いました。

もう一度、父と癌との闘いを見つめるべくカルテ開示を依頼して、しかしいまだ見ることの出来ない弱い自分がただ情けなく不甲斐ない。

あらためて、それを乗り越えられた利用者家族の方々の強さが身に染みます。

  


Posted by 自立援助協会スタッフ  at 22:55Comments(0)