2013年01月24日

もしも。

『この成績じゃ無理ですね』 

高校入試に向けての三者面談。
中の下だった成績の私に、担任がこう切り出します。

(そりゃそうだ…)

こんにちは、津田です。

当時公示された当校の合格ラインは偏差値60台後半、倍率が4.5強。

家が近いからという理由で選ぶ高校にしてはリスクが高い、というより無謀です。

『受けるのは息子じゃ。受かるのも落ちるのも息子じゃ。大人の勝手な理屈で息子のやりたいことを潰すな。』

父が担任に出した答えがそれでした。

結果、合格。

嬉しいよりも先に、こんな事もあるもんだと他人事の様に感じたのを思い出します。

一般論としては多分、担任の言うことが正しいのでしょう。

ただ、もしもあの時、諦めていたら…。

脳卒中のリハビリにおいても、予後予測あるいは症状固定という考え方があります。

病院など一定の、または決まった期間でならその実用性はありましょうが、在宅ではどうでしょう。

確かにある程度の予測や限界を知ることは重要です。

が、目の前の人はそれぞれ違う。損傷範囲も、住んでる環境も、同居の人数も、その理解度も。

予測はあくまで予測で、その人の持つ限界とは違うということ。

完全な予測が出来ない以上、他人である我々が一方的にその能力(予後)を決めつける行為は、その尊厳を奪ってしまうかも知れません。

つまり『予後を予測する事は、時に利用者の可能性を潰しているかも知れない』ということ。

何より、『利用者の現実』を大切に考えていきたいと思います。




Posted by 自立援助協会スタッフ  at 20:49 │Comments(0)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。


削除
もしも。
    コメント(0)