2010年10月21日

感動のおすそわけ。

『私はただ、歩きたいだけなんです』

今月から伺うようになったTさんの最初の言葉。

こんにちは、津田です。

頚肩腕症候群、変形性腰痛症による両手足の慢性的なシビレと痛み、廃用性筋力低下、そしてうつ病。

入院中のリハビリを終え、施設に入所。しかし歩行禁止の生活を余儀なくされて現在に至ります。

『前は歩けてたんですよ。でもアレを見る度に情けなく思ってですね…』

目の前にはいくつかの大きなクッションが積まれ、現在使われなくなっている歩行器が。

『この前までは歩けてたんですよ!』

Tさんの切なる想いに何とかお役に立ちたいのは当然の事ですが、おそらく施設側も何か事情があっての事。歩行を禁止している以上、安易な約束は避けなければなりません。

施設責任者のOさんにアポをいただきお話を伺うと、施設が新規オープンしてまだ3ヶ月弱。介護スタッフのスキルや連携がまだうまく機能していないため、万一の事態を避ける為の苦肉の策だそうです。

ならば…

Tさんの日頃の状態をなどを細かく観察していただき、日常生活において事前に考えられるリスクを想定しアドバイスをさせていただくなど、双方の協力関係を厚くする事を前提に提案すると、

『全面的に協力します!』

との力強い声を頂きました(`∇´ゞ

こうなればこっちのモンp(´⌒`q)…いや、失言です。安心してリハビリを提案出来ます!(b^ー°)

それから2週間。

環境を整え、自信を付けて頂くだけで基本的な能力は充分にあるハズ!の思惑どおり、身体の使い方をアドバイスするだけで全介助だった寝返り・立ち上がり・移乗動作が基本的に見守りで可能に。

『立ちましょう!』
『3秒だけ片足上げましょう!』
『少しだけ足を前に!』

一昨日は見守りでトイレ移乗を、昨日は歩行器にて20数歩の歩行が!

『スゴいや〜ん!!(≧∇≦)』

今日は…

『毎日一日中うなだれていたあのTさんが最近いつも笑顔なんですよ♪』

偶然にも同じ内容の声が、部屋に入るまでの短い間に職員さんから、他の利用者さんから、私の知らない方からも!

『一気に有名人やね!それなら♪』

施術が終わる頃はちょうど夕食が始まる時間。

『みんなのいる食堂で立ってみましょうか?』

思い切った提案に恥ずかしそうに嫌がったのもつかの間、

『出来るかな?』

とはにかむTさん(^w^)



『おぉ〜!!』

ゆらゆらしながらも立ちながらバンザイをする余裕のパフォーマンスに、職員さんや20名ほどの利用者さんの拍手を一斉に浴びながら思いっ切りの笑顔(*^o^*)

『出来た!出来るんですね、私にも(ρ_;)』

感動を分けて戴く瞬間はいつも私も思わず涙(;_;)

在宅マッサージという仕事に従事させて戴く事の大きな喜びのひとつですo(^-^)o




Posted by 自立援助協会スタッフ  at 23:06 │Comments(2)

この記事へのコメント
私まで胸が熱くなりました。

そして、何が大切かを思い出させていただきました。

いつも、ありがとうございます。

笑顔でいられるよう頑張ります。
Posted by kimikimi at 2010年10月21日 23:39
利用者さまやその家族の方々に触れ合うたびに、その純粋な想いに私がどう向き合っていくことが出来るのか?

恥ずかしながら毎日毎日、自問自答の繰り返しで頭から足先まで(!?)熱くなりっぱなしです(^_^)

迂闊にも、たまに受ける鋭い切り返しに思考停止しちゃう事もありますが…実はこれもエネルギーに(^w^)

これからも熱~いご指導宜しくお願いします♪
Posted by 津田 at 2010年10月22日 23:28
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