2012年09月13日

(でかっ!)

『先生、これから車の乗り降りが少し不安になります』

ふと、そう話す利用者さんは右片麻痺後遺症。60代女性。

こんにちは、津田です。

ご主人が新車を購入し、納車前になって色々不安が出てきたようです。

車種は日産エルグランド。

『またエラい思い切ったね〜』

徐々に立位動作が安定してきたとは言え、片麻痺のうえ女性の体格であれほど大きな車の座席に座るには少し難易度が高いようです。

『乗りにくさも自分が訓練すれば良いだけのこと。主人の誕生日に何にもしてあげられないから。』

ん〜なんてお優しい。

と言うことで、その日いくつかのパターンを想定して軽く練習したのち、納車後早速実践へ。

(……でかっ!)

取っ手の無い内装に高いステップ、駐車場の勾配や杖の置き場所が無いのも難易度をあげています。

後ろ向きで乗り上がる方が合理的ですが、非麻痺側で上がるには支持性が弱く、麻痺側で上がるにはパワーが足りない上機能的に働きません。

身体の使い方などをいくつかアドバイスして、車椅子の収納や見守り位置の確認など、ご主人を巻き込み何とかクリア。

元々身体の使い方が上手なのが幸いしました。

さらにいくつかの注意点を追加して、これから機能的なアプローチを組み込む事を伝え、今後しばらくの方針とします。

『大きい車が夢だったんです。』

と言いつつも、購入した後にだんだんと奥さんの事が心配でたまらなくなってきたと話すちょっとお茶目なご主人も、ようやくホッとした表情に。

ようやく手に入れた、この『夢』に乗っかって向かうであろう様々な未来。これからもほんの少しお手伝いが出来れば有り難いと思います。




Posted by 自立援助協会スタッフ  at 19:19 │Comments(0)

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