2014年08月25日

『集団』

ソフトボールの世界選手権で女子日本代表が優勝、またバレーボールのワールドグランプリで女子日本代表が銀メダルを獲得しましたね━━━ヾ(*≧∀≦*)ノ━━━!!!
個々の選手の能力ももちろん高いのでしょうが、何よりもチーム全体の、集団の力が結実した結果なのではないでしょうか。


療育の活動は、集団で行われるものと、(その中での)個別の関わりで行われるものとがあります。
療育に限ったことではありませんが、集団には集団であることの、個別には個別であることの、それぞれ確かな理由や意味、目的が存在します。
集団で行うからこそできることもあれば、個別だからこそできることもあります。
個別で行うのが適しているものは、例えば、直接お子さんの身体に触れながら行う関節運動や、より注意集中を要する活動などがあります。
集団で行うのが適しているものは、例えば、社会性の発達を促す為のアプローチなどがあります。
成長し、年齢が上がるにつれ少しずつ大きな集団に属し、その構成員としての役割を求められることになります。
この、社会性の発達を促す為のアプローチなど、個別での関わりのみではなかなかアプローチしていくのが難しい部分です。
とはいえ、お子さんによってはいきなり(大きな)集団に飛び込むのが難しい場合もあります。
そういった場合は、大人(スタッフ)が媒介となる、小さな集団から始めて徐々にその輪を広げていくといったように段階付けを経ることになります。


さて...、
「天の時は地の利に如かず。地の利は人の和に如かず。」
紀元前4~3世紀、日本開闢からわずかに3、400年の頃には既に集団の持つ力の強さが言われていました。

集団の力はとても大きな、強いものです。
それが全てよい方向に働けばよいのですが、時には悪い方向に働いてしまうこともあります。
集団心理や、セロンという、空気・風などはその典型だと思います。
日本の2674年の歴史を振り返っても、様々な時代、様々な場面で、セロンが時にはいい方向に、そして時に残念ながら時に悪い方向に影響を及ぼしてきたのではないでしょうか。

Wikipediaの人によると、社会心理学では「集団」は、「共通の目的を持ち、目的と目標を共有し、目的と目標達成の為に互助しようと努力し、役割の分担が集団の中に定め、振る舞い方の一定の基準が存在し、集団自己同一視する」と定義されるそうです。
(ちなみにこれまたWikipediaの人によると、「社会心理学」とは「個人に対する社会活動や相互的影響関係を科学的に研究する心理学の領域の一つを言う。集団心理学とも言われた。」だそうです。)
なるほど確かに、「集団」をただ「複数人の集まり」というように捉えるよりも、より正鵠を得ているような気がしますね。
上記の定義はまた、ある人がある集団に属しているのであれば、その構成員としてどのようにあるべきかを示しているとも考えられます。
属する集団の、リーダーなど一部の人に、或いはセロンなどという不確かなものに依存しているばかりではいけないのです。
まず皆が同じ方向を向き、その共通の目的・目標を達成する為に、それぞれの果たすべき役割分担を以て互助しようと努力しなければならないのですね。

ところで、集団になると、それも集団が大きくなればなるほど、意思決定は難しくなってきます。
どうすればよいのでしょうか。
日本は民主主義国家です。
公的なものに限らず、そこに属する集団も基本的には民主主義的プロセスを経ることが妥当だと思っております。
おそらく、「民主主義=(≒)多数決」或いは「多数決=(≒)民主主義」という風に思っておられる方も多いのではないかと思います。
はっきり言わせてもらいますと、それは正解ではありません、間違っています。
紙幅の関係上(に加えて僕の知識・表現力の関係上)民主主義を一言で、簡単に言い表すことはできませんが、あえて、民主主義に於ける意思決定のあり方を一言で言うならば「合議制」です。
国会や地方議会然り、小学校の学級会然り、決を採る前に行われるあれです。
つまり、共通の目的・目標を決め、達成していくためには議論が必要ということです。

本来であれば、論の展開上、当然、議論とは何か、(建設的な)議論とはいかようにあるべきかといったことにも触れるべきなのでしょうが、気がつけば今回も長くなりすぎたようですので、とりあえずこのあたりで〆させてもらいたいと思います。


あ、でもやっぱりその前に、テーマとはずれるのですが一言だけ。
話し言葉でのコミュニケーションと書き言葉でのコミュニケーションは別物なのです(。-_-。)
何故とかどういう風にとかではなく、本当に本当に本当に本当に、事実、そうなんです(・・。)ゞ

作業療法士 西俣



Posted by 自立援助協会スタッフ  at 07:20 │Comments(0)

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