2015年01月29日

実感。

朝起きて一杯の水。
口の中が一気に潤う感覚がたまらなく好きです。

こんにちは、津田です。

《生きている》

決して大袈裟でなく、乾いた口腔を躍るように駆け巡る水の感触が、その日の活力と鋭気を注入してくれているようで何とも心地良い。

遡ること五分前。

遠慮なく鳴り響くタイマーの音。

《無》という実感が正しいかどうかは解りませんが、とにかく気付いてしまったばっかりに急速に意識を引っ張り上げる暴力的なタイマーの音は、それがないと困るのは充分に承知しながらも正直嫌いです。

重いまぶたを開けきれず、しかし自分の寝相を自覚するや否や、すでにタイマーに向かって伸びている手。

二度三度、周りをバタバタ叩きながらも必ず手に取るテクニックは我ながら素晴らしい。

よろける足。
でも気付くと踏ん張っていることを確かめている自分。

好む好まざるにかかわらず静の世界から確実に動の世界へと移行します。

手は手、足は足。

今、目を閉じても自分の身体が解ります。

右も左も区別が付き、物事を記憶し、言葉を理解し話すこともでき、身体の一部が地面としっかり繋がっている実感さえ絶えず得られます。

しかし、これらのうち何かひとつでもその機能を失うことで甚大な影響を受ける日常生活。

日々自主決定に基づいた行動がとれることに感謝する反面、利用者の方々はその当たり前の事が出来ない恐怖、あるいは恐怖によって出来ない現実と闘っておられます。

私としては、それを僅かでも理解するという努力がアプローチとしての最初の取り組みかも知れません。



Posted by 自立援助協会スタッフ  at 21:53 │Comments(0)

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